2014年12月25日木曜日
年末年始のお知らせ
30日(火)から4日(日)まで日祭日の時間帯で診察を行っております。
午前10時から12時
午後3時から5時
木曜日のみ休診となります。なお、1月3日(土)の皮膚科専門外来はお休みとさせていただきます。
時間外の救急は湘南夜間救急動物病院へ
2014年12月20日土曜日
2014年11月13日木曜日
無麻酔での歯石除去
「無麻酔で歯石を取ってもらっているのですが、こちらでも出来ますか?」といった問い合わせを、ここ最近数件お受けしました。過去にはわれわれも無麻酔下での歯石除去を行っておりましたが、現在は一切行っておりません。
歯科に関して少しでも勉強をしたことがある獣医師が行う歯石除去の目的は、目に見える歯石を除去することももちろんですが、歯周ポケット(歯と歯肉の間)内の歯垢・歯石、入り込んでしまった毛などの汚れを除去し清浄化をはかるために行うもので、歯周病の進行を抑え、歯周組織の修復を期待する処置であり、歯肉が後退して歯根が露出し将来的に歯根および歯槽骨が感染等を起こして抜かざるを得ない状態になることを防ぐことにあります。
無麻酔でハンドスケーラーと言われる器具を使って、見えている範囲の歯石を除去しても見た目が綺麗になるだけで歯周ポケット内の歯石除去は出来ません。歯周ポケット内の歯石の中にはたくさんのバイ菌(歯周病菌)が含まれています。口臭の原因もこの歯周病菌によることが多いのです。見た目は綺麗になっても歯周病に対しては効果が無く、結局は歯周病が悪化し抜歯が必要になります。無理に無麻酔でスケーリングを行い歯が欠けた症例も経験しています。スケーラーで擦ることにより歯面に小さな目に見えないような傷をつけ今後更に歯石がつきやすい状態になります。また自宅でのケアを嫌がるようになり、かえって歯磨きしにくくなることも考えられます。
歯周ポケット内の歯石を綺麗に取るためには、超音波スケーラーという機械を使って取る必要があります。拡大鏡を使っての細かい作業となることと超音波スケーラーは大量に水を使用するため、無麻酔でのスケーリングはヒトと違って誤嚥の危険があり、安全のためにも全身麻酔が必要となります。スケーリング後は必ず研磨剤を使って歯面研磨を行います。
歯石の有無と歯周病の程度は一致しているとは限りません。歯周病は口腔内をしっかりと検査しなければ判断できません。そのためにも歯石除去を行う際には全身麻酔を行い、しっかりと検査をし治療を行うことをお勧めします。
日本小動物歯科研究会のHPに無麻酔下歯石除去がいかに危険で不適切な行為であるかが説明されていますので紹介します。
トレーニングを受けていないヒトたちによる無麻酔でのスケーリング
歯科に関して少しでも勉強をしたことがある獣医師が行う歯石除去の目的は、目に見える歯石を除去することももちろんですが、歯周ポケット(歯と歯肉の間)内の歯垢・歯石、入り込んでしまった毛などの汚れを除去し清浄化をはかるために行うもので、歯周病の進行を抑え、歯周組織の修復を期待する処置であり、歯肉が後退して歯根が露出し将来的に歯根および歯槽骨が感染等を起こして抜かざるを得ない状態になることを防ぐことにあります。
無麻酔でハンドスケーラーと言われる器具を使って、見えている範囲の歯石を除去しても見た目が綺麗になるだけで歯周ポケット内の歯石除去は出来ません。歯周ポケット内の歯石の中にはたくさんのバイ菌(歯周病菌)が含まれています。口臭の原因もこの歯周病菌によることが多いのです。見た目は綺麗になっても歯周病に対しては効果が無く、結局は歯周病が悪化し抜歯が必要になります。無理に無麻酔でスケーリングを行い歯が欠けた症例も経験しています。スケーラーで擦ることにより歯面に小さな目に見えないような傷をつけ今後更に歯石がつきやすい状態になります。また自宅でのケアを嫌がるようになり、かえって歯磨きしにくくなることも考えられます。
歯周ポケット内の歯石を綺麗に取るためには、超音波スケーラーという機械を使って取る必要があります。拡大鏡を使っての細かい作業となることと超音波スケーラーは大量に水を使用するため、無麻酔でのスケーリングはヒトと違って誤嚥の危険があり、安全のためにも全身麻酔が必要となります。スケーリング後は必ず研磨剤を使って歯面研磨を行います。
歯石の有無と歯周病の程度は一致しているとは限りません。歯周病は口腔内をしっかりと検査しなければ判断できません。そのためにも歯石除去を行う際には全身麻酔を行い、しっかりと検査をし治療を行うことをお勧めします。
日本小動物歯科研究会のHPに無麻酔下歯石除去がいかに危険で不適切な行為であるかが説明されていますので紹介します。
トレーニングを受けていないヒトたちによる無麻酔でのスケーリング
2014年11月11日火曜日
2014年10月19日日曜日
2014年10月9日木曜日
2014年10月4日土曜日
2014年10月1日水曜日
子猫の里親募集
9月30日現在、生後2〜3月令位の女の子です。猫エイズ・白血病検査陰性。消化管内寄生虫駆虫済み(プロフェンダー)、外部寄生虫駆虫済み(レボリューション)、3種混合ワクチン(ピュアバックス)1回目接種済みです。
完全室内飼いで、必要な予防処置等を確実に行っていただける方、終生可愛がっていただける方を希望します。
お問い合わせは診療時間内に電話でお願いします。
里親さんが決まり次第、出来るだけ速やかに掲載を更新しますが、入れ違いになった場合はご容赦ください。
里親さんが決まりました。多数のお問い合わせありがとうございました。
完全室内飼いで、必要な予防処置等を確実に行っていただける方、終生可愛がっていただける方を希望します。
お問い合わせは診療時間内に電話でお願いします。
里親さんが決まり次第、出来るだけ速やかに掲載を更新しますが、入れ違いになった場合はご容赦ください。
2014年6月16日月曜日
2014年5月1日木曜日
2014年3月22日土曜日
股関節脱臼
手術は経関節創外固定を選択しました。仙腸関節、大腿骨大転子、腸骨体の順にポジティブスレッドピンを挿入し、カーボン製の連結バー、SKクランプで固定します。3本のピンがなるべく平行になるように挿入すると安定が良くなるとされています。術後は通常の創外固定のケアが必要になります。
どのような手術を行っても再脱臼の可能性はありますが、本症例はその後の経過は順調で約1年経過しても再脱臼はみられていません。
2014年2月25日火曜日
歯科診察お休みのお知らせ
3月1日(土)、2日(日)は日本獣医再生医療学会へ出席するため、歯科診察をお休みさせていただきます。その他、皮膚科診察、一般診療は通常通り行っております。ご迷惑をおかけします。
2014年1月9日木曜日
2014年1月8日水曜日
モンテジア骨折 猫
あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いいたします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
尺骨が骨折し、かつ橈骨頭の脱臼を併発した損傷をモンテジア骨折といって比較的稀なタイプの骨折とされています。今回ご紹介いただいた猫を含め、記憶にある中で3例目でしょうか(全て猫だったと思います)。本症例は尺骨も脱臼していました。尺骨の脱臼がなければ、髄内ピンとワイヤー固定で整復可能と思われます。今回は尺骨を固定後に、肘関節の脱臼を整復しなければならないため、最初からプレート固定を計画します。尺骨の骨幹と橈骨は橈尺骨間靱帯で強固に結合しているため、尺骨を正確に整復固定できれば橈骨は正常な位置に整復されます(①モンテジア骨折による脱臼は猫で多く、輪状靱帯と外側側副靱帯が外側上腕骨顆に一緒に付着しており、同時に2つの靱帯が損傷しやすいこと②猫では近位橈骨と尺骨を繋ぐ骨間靱帯が欠如しているため橈骨頭が分離しやすいとSURGEON98;整形外科領域の救急医療に記載されていました)。猫の尺骨は薄いため、外側にプレートを適用します。尺骨外側面はほぼ真っ直ぐでベンディングは必要ありませんでしたが、細くて滑車切痕部に出っ張りや骨幹部には凹みがあるため、スタンダードのプレートよりも圧迫力に依存しない2.0LCPを選択しました。プレート適用時に整復位を維持することが難しかったため、髄内ピン(1.0mmKワイヤー)を使用して仮固定を行いました。
尺骨を固定後、肘関節脱臼の整復を徒手にて試みますがまったく動きません。そこで橈骨頭部に小切開を加えフレアー骨膜起子を用いて梃子の原理で整復しました。屈伸、内旋、外旋を行い安定していたので、靱帯の置換は行わず、そのまま閉創。術後はケージレストのみで外固定は行っておりません。レントゲン上、整復後の関節内に剥離骨片らしきものがみられました。
貴重な症例をご紹介いただいたI先生、勉強させていただきありがとうございました。
旧年中は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いいたします。
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尺骨が骨折し、かつ橈骨頭の脱臼を併発した損傷をモンテジア骨折といって比較的稀なタイプの骨折とされています。今回ご紹介いただいた猫を含め、記憶にある中で3例目でしょうか(全て猫だったと思います)。本症例は尺骨も脱臼していました。尺骨の脱臼がなければ、髄内ピンとワイヤー固定で整復可能と思われます。今回は尺骨を固定後に、肘関節の脱臼を整復しなければならないため、最初からプレート固定を計画します。
尺骨を固定後、肘関節脱臼の整復を徒手にて試みますがまったく動きません。そこで橈骨頭部に小切開を加えフレアー骨膜起子を用いて梃子の原理で整復しました。屈伸、内旋、外旋を行い安定していたので、靱帯の置換は行わず、そのまま閉創。術後はケージレストのみで外固定は行っておりません。レントゲン上、整復後の関節内に剥離骨片らしきものがみられました。
貴重な症例をご紹介いただいたI先生、勉強させていただきありがとうございました。
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