旧年中は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いいたします。
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尺骨が骨折し、かつ橈骨頭の脱臼を併発した損傷をモンテジア骨折といって比較的稀なタイプの骨折とされています。今回ご紹介いただいた猫を含め、記憶にある中で3例目でしょうか(全て猫だったと思います)。本症例は尺骨も脱臼していました。尺骨の脱臼がなければ、髄内ピンとワイヤー固定で整復可能と思われます。今回は尺骨を固定後に、肘関節の脱臼を整復しなければならないため、最初からプレート固定を計画します。
尺骨を固定後、肘関節脱臼の整復を徒手にて試みますがまったく動きません。そこで橈骨頭部に小切開を加えフレアー骨膜起子を用いて梃子の原理で整復しました。屈伸、内旋、外旋を行い安定していたので、靱帯の置換は行わず、そのまま閉創。術後はケージレストのみで外固定は行っておりません。レントゲン上、整復後の関節内に剥離骨片らしきものがみられました。
貴重な症例をご紹介いただいたI先生、勉強させていただきありがとうございました。
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